大家族主義 2006 4 30

 今日は、「家族制度」と「福祉」について書きましょう。
昔の日本では、「福祉」というものは、なかったのです。
なぜかというと、「大家族」が福祉の機能を持っていたからです。
(さらに、隣近所の助け合いも、福祉の機能を持っていたと言えるでしょう。
たとえば、5軒が一組となって、冠婚葬祭があった場合、
お互いに助け合うという具合でした)。
 そういうわけで、家族制度の主流が、
大家族から、核家族になるにつれて、「福祉」というものが必要になったのです。
 福祉というと、国や地方公共団体を連想するでしょうが、
そもそも、国や地方公共団体は、税金で成り立っているのです。
 だから、多くの人が、核家族という家族制度を希望するならば、
「福祉」が必要となり、当然、高額の税負担が必要となるでしょう。
 今までの日本は、高度成長があったでしょうし、
さらに、人口構造がピラミッド型であった関係で、
政府は、「太っ腹」、あるいは「大盤振る舞い」でした。
つまり、低負担・高福祉だったかもしれません。
 しかし、これからの日本は、高度成長も期待できませんし、
人口構造が「逆ピラミッド型」になると予想されますので、
もう、政府に、「大盤振る舞い」は、期待できません。
そこで、(税の)高負担・高福祉になっていくかもしれません。
 今は、福祉の時代ですから、「それでもよい」と言う人が多いでしょうが、
一方で、「税金が高いのは嫌だ」と言う人も、いるでしょう。
 そこで、解決策があります。
それが、この文章の冒頭で書いた「大家族主義」です。
 政府は、少子高齢化だから、税金を増やすと言っていますが、
これは、「偏った意見」です。
 政府は、そういうことを言う一方で、「大家族主義」の利点も言うべきです。
さすがに、「政府は大家族主義を推進すべきだ」とは言いませんが、
少なくとも、国民に対し、「税負担が嫌ならば、
『大家族主義』という解決法もある」と言うべきです。
 今では、「核家族がベストで、大家族主義は時代遅れ」と言われますが、
これは、洗脳に近いものがあります。
核家族にも大家族主義にも、どちらの制度にも、長所・短所があります。
それなのに、一方がよくて、一方が悪いと決めつけるのは、洗脳そのものです。
 こんなことを書くと、私は高齢者だと思われるでしょうが、
私は、高齢者ではなく、若いのです。
 もう一度書きますが、
少子高齢化だから、福祉を維持するために、増税は必要だと言うのは、
安易な発想です。
大家族主義という解決法を忘れていると思います。
「核家族がベストで、大家族主義は時代遅れ」と決めつけるのは、
洗脳に近いものがあります。
どんな家族制度にも、必ず、長所・短所はあるはずです。











































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